ロンジーに魅せられて


ミャンマーに来てからというもの、男性のロンジー姿から目が離せない。
ロンジーは「ミャンマーの伝統的な民族衣装」とよく言われるけれど、老若男女、今でも身に着けている人は大勢いて、日本の着物とは違い、現役の普段着なのだ。

女性であれば、ラオスのシン(民族衣装の巻スカート)など、他の国でも素敵に着こなしている人を沢山見たけれど、今回の旅の中で、男の人のこういう服装を見るのは初めてだった (この後に訪れた南インドで見たルンギに出会った)。男性のロンジー (正確にはパソーと言うらしい) は、スカートのような筒状になっている。男女とも、形はほぼ同じだけれど、腰の部分での結び方が違う。女性の場合は腰の横、男性の場合は腰の前で結んで止めている。

この、男性のロンジーのはき方が、まるでカフェのギャルソン風。
ミャンマーの男の人は、今まで見てきたタイやラオスの男の人よりも背がスラッと高くて、均整のとれた体つきの人が多い気がする。油っこくて有名なミャンマー料理を日々食しているはずなのに・・・と思うと、不思議で仕方ない。
そんなスタイルの良い男の人が、ちょっと腰の低めの位置でロンジーをはいている姿はたまらない

上に来ている服はTシャツや、Yシャツ、ブラウスなどのいわゆる洋服なので、中には、ファンキーなTシャツを着ている人もいる。その洋服にうまい具合に合った色や柄のロンジーをはいているのを見ると、「コイツ、なかなかこだわりあるな」と思ってしまう。お腹がでっぷりと出た太っちょのおじさんでも、かなり高齢のおじいさんでも、ロンジーの着こなし一つで、3倍くらい良く見える

ミャンマー人は、ロンジーが緩むと、男女とも、ところ構わずサッとほどいて結びなおす。
それがまた、見ていて潔い。
バガンで、汗だくになって、日の出の見えるパゴダまでサイカー(自転車型のタクシー)で連れて行ってくれたドライバーのおじさんは、遺跡に着くと、ロンジーをサッとほどいて、顔まで持ち上げて汗を拭き、また腰の位置でササッと結びなおしていた。あざやかだ。

伝統的な普段着という意味では、風情のある日本の浴衣も好きだけど、浴衣と違って筒状のロンジーは、裾がはだけることが無い。だから男の人も女の人も、ロンジー姿で平気であぐらをかいているし、自転車やバイクにだってまたがって風を切って走っている。

そんな風にロンジーに惚れ込んでしまったので、一応ファッションが大好きな身としては、これまでのタイやラオスでも必死にこらえてきた買い物欲を抑えるのが、本当に大変だった。もしも、わたしがこのまま日本に帰れる身だとしたら、絶対に男性用のロンジーの渋い柄モノを何枚も買って
お土産にもしつつ、
自分用にも活用すると思う。オシャレ
として楽しむだけじゃなく、涼しさも抜群のはず。

そして、男性のように腰の前に結び目を作って、はきこなすのが夢だ。