円形闘技場と水道橋


「とにかく遺跡が大好き!」というわけではないのだけれど、なぜか無性に惹かれてしまうのが、ローマ時代の円形闘技場と水道橋。半円形劇場も悪くはないけれど、わたしが特に惹かれるのは「円形闘技場」の方だ。最も有名なローマのコロッセオは、残念ながらまだ見たことがない。ローマに行ったことがないから。
初めて円形闘技場を見たのは、数年前にチュニジアを訪れた時にエル・ジェムで見たもの。あの時も「何時間でもここに居られる…」と思って見上げていた。残念ながらツアーで訪れたのでそうはいかなかったけれど。

今回は、イタリアのヴェローナ、フランスのアルル、クロアチアのプーラで巡り会うことができた。
中でも激しく心惹かれたのが、プーラの円形闘技場 Pula Arenaだった。規模といい、保存状態といい、佇まいといい、是非とも世界一に認定したい (まだローマのコロッセオを見たことがないけれど)。
ここは、昼間の日差しをカッと照り返す姿も良かったけれど、特に素晴らしいと思ったのは、陽が沈んだ後のアドリア海を背景に浮かび上がる姿だ。プーラ滞在中には毎晩通って、ぐるぐると回りを巡り歩いて、ずっと見上げていた。

水道橋も、この旅の中で多くの収穫があった。
かの有名なフランスのボン・デュ・ガール、モンペリエのサン・クレマン水道橋(これはローマ時代よりもずっと後の18世紀の建築)、観光地でもなんでもない所にあって行き着くのに苦労したマケドニアのスコピエ北部の水道橋(建設時期は不明らしい)、イスタンブールの街中にニョッキとそびえ立つヴァレンス水道橋、コウノトリがのどかに営巣しているトルコのセルチュクのヴィザンチン水道橋。
これらはどれも特徴があって甲乙つけがたく…(つける必要ないけれど)。でもやっぱり、10年近く前に親友とスペインに行った時に初めて見たセゴビアの水道橋が一番かもしれない。

円形闘技場と水道橋は、一生かけて、世界中の全てを見て見たい、と思う。